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トップページ arrow 特集記事 arrow 乳がんになる可能性は1/30『30人に1人』

乳がんになる可能性は1/30『30人に1人』 プリント メール
   日本人は1年間に4万人が乳がんを発病しているといわれています。これは20年前の約3倍に。その理由を探るべく、広島赤十字・原爆病院の石田照佳先生に、読者の川瀬徳子さん(東区・36歳)と一緒に話を聞きました。
文/岡﨑千絵子 イラス/杉山なづき
 


 「仕事で生活リズムが乱れがち」「外食が多く、肥満気味」「出産経験がない」…。そんな女性が増えるにつれ、「乳がん」患者も増加しています。
 乳がんに直接影響を及ぼすのは、エストロゲンという女性ホルモン。妊娠中はエストロゲンの分泌が抑えられるので、妊娠回数が多い人ほど乳がんのリスクは少なくなります。その逆で、出産経験のない人はエストロゲンにさらされる期間が長くなり、乳がんの危険が高くなるのです。
 乳がんは誰でもなる可能性があります。日本人は、毎年30人に1人が発症すると言われ、その中で1万人もの人が、毎年死亡しているというデータもあります(※1)。しかし、「乳がんは早期発見で90%が助かります。多くの方が不安やつらい治療を乗り越え、立派に社会生活に戻っているんですよ」と石田先生。
 乳がんは、手で感じることができるがんです。〝どうして私が…〟と悩む前に、こまめに自分でチェックしましょう。大切なのは、乳がんについてきちんと知り、リスクを減らすこと。その方法について紹介します。
※1 厚生省統計情報部編「人口動態統計1950―1998」 (厚生省統計協会より)




読者の川瀬徳子さん

 


まずは知ることから!
Q.乳がんにかかりやすい条件ってあるんですか?
 

 


石田照佳先生

 

A.
■年齢が40歳以上の人
■初潮が早く(11歳以下)、
   閉経が遅い(55歳以上)人
■初産が遅い(30歳以上)、出産経験がない人
■肥満の人
■ホルモン治療を行っている人

乳がん患者の90%が40歳以上の人です。
しかし、近年は生活の欧米化により、
若年性の乳がん患者も増えています。

広島赤十字・原爆病院副院長、広島市医師会 副会長
プロフィル/九州大学医学部附属病院 第二外科助教授を経て、
1994年に広島赤十字・原爆病院 外科部長、2003年より現在に至る。


















 

Q.
妹は22歳のときに線維腺腫になり、
私は乳腺炎の経験があります。
そんな人は乳がんにかかりやすいですか。
 

 

 

A.
心配されている人は多いかと思いますが、
線維腺腫や乳腺炎など乳房の病気の有無は
がんのリスクに関係はありません。








 

Q.
なぜ太っていると乳がんになりやすいのですか?
 

 

 

A.
閉経後に肥満傾向のある人は
乳がんのリスクが高いといわれています。
それは、皮下脂肪の中にあるアロマターゼという酵素が
エストロゲン(女性ホルモン)を作る働きをするから。
しかも、閉経後はこれまでと同じ食事量でも太りやすくなります。
肥満にならないよう、日ごろから気をつけることが、
乳がんの予防にもつながります。












 

Q.
いろいろな検査方法を聞きますが…
どんな検査が必要ですか?
 

 

 

A.
検査は3種類を段階的に

◆視触診/約1㎝のしこりから分かります
◆マンモグラフィー検診/3㎜くらいのしこりから発見できます
◆超音波検診/しこりを発見後、良性か悪性かを判断するために超音波検診を行います










 

Q.
検査のペースは2年に1回くらいと聞いたことがあるのですが、
実際は?
 

A.
乳がんは、0期から4期に分かれ、しこりの大きさが1㎝に成長するまでは6~7年掛かります。しかし、2、3㎝になると加速度的に大きくなるので定期的に検査しましょう(表)。乳がん治療には、早期発見が大切です。
 広島市では、職場などで受診機会のない40歳以上の市民を対象に、2年に1回検診が受けられます。定期健診に加え、若いころから月1回の自己検診を心掛けましょう。
















★検査費用はどのくらいかかるの?
広島市の乳がん検診は、マンモグラフィーと視触診で、市の発行するお知らせはがきを持参した場合
■医療機関/1,600円
■広島市健康づくりセンターと集団検診/1,500円
※お知らせはがきが届かない場合は保健センターへ問い合わせを

■実費で検査を行う場合(一例)※病院によって異なります
初診料      2,100円
マンモグラフィー  5,120円  合計7,220円(フィルム代含む)
さらに超音波は3,500円が必要です。




★唯一、手で感じることのできる〝がん〟 月に1回は自己チェックを!



1.鏡の前に立ち、両腕を自然に下げたまま調べます。
a左右の形や大きさの変化、
b乳房のどこかに皮膚のへこみやひきつれはないか、c乳首がへこんだり、ただれてないか。
2.両腕を上げてabcを再び調べます。

3.仰向けに寝て、タオルを折って背中の下に入れます。左手を上げ、頭の下に入れます。

4.右手を乳首より内側にのせ、胸の中央部に向かって、次に乳房の外側から内側に向かって、指の腹を滑らせるように、しこりの有無をまんべんなく調べます。左胸も同様に。

5.起き上がって、右手の指をそろえて伸ばし、左脇の下に入れてしこりの有無を指先でチェック。右脇も同様に。

6.左右の乳首を軽くつまみ、乳を搾るようにして、血液の混じった分泌物が出ないかをチェック。

月に1回行うことで、普段とは違う乳房の変化に気付くことができます。
生理後4~5日が適当です。閉経後の人は、毎月、日を決めて行ってください。




提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2008年9月13日号掲載)