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契約書なしで貸した金は
返してもらえるか


相談者/51歳(男性)
【Vol21】


弁護士 山下江さん

 

Q 友人に頼まれて、300万円を貸しました。親しい間柄なので契約書を作らなかったのですが、返してもらえるのでしょうか。
  

A 貸した金ですから、返してもらえるのが通常です。しかし、その友人から将来、反論が出てくる可能性はないですか。例えば「あの金は借りたものではなく、もらった金だ」「借りたのは自分ではなく別の人間で、自分は間に入っただけだ」「借りたのは300万円ではなく、100万円ではないか」「すでに返したではないか」。あるいは、「そもそも借りたことなどなかった」などです。
  

Q そう言われると心配になってきました。今からどうすればいいでしょう。
  

A やはり今の時点でも、金を借りたこと、その金額、いつ返すかなどを内容とした契約書を友人との間できちんと作る方が良いと思います。あるいは契約書作成についてどうしても言いにくい場合は、こうした内容を確認する会話をテープに録音するなどして証拠を残しておいた方が良いと思います。
 友人との関係は良好で信用できても、将来にわたってそれが続く保証はありませんし、友人が不慮の事故で亡くなることもありえます。

Q 契約書には友人の署名のほか、印がないと無効なのでしょうか。
  

金のトラブルは、専門家に相談を
A そんなことはありません。契約書はあなたが友人に金を貸したことの証拠となるものです。友人の署名があれば、その友人が金を借りたという事実を確認したものとなりますので、有力な証拠となります。ただし印があれば証拠として価値が高まりますので、なるべくなら印をもらっておいた方が良いと思います。
 一番強力な手段は、公証人役場に友人と行って公正証書を作成してもらうことです。若干の手数料が掛かりますが、友人が返済しなかったときに裁判で判決をもらう手間が省け、この公正証書に基づいて友人の財産(不動産や給料など)から強制的に貸金を回収できます。

広島弁護士会所属。広島市中区 山下江(やましたこう)法律事務所

提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2010年4月10日号掲載)

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