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“うたごえ喫茶”に来る人みんなが先生  アルト歌手 大坪みきえさん vol.74 プリント メール

アルト歌手
大坪みきえさん(59歳)

■PROFILE■
広島県生まれ。武蔵野音楽大学を首席で卒業。多くのオペラに出演。結婚後、夫の赴任先・エジプトで音楽活動を通じて国際交流に貢献。2年前から始めた“うたごえ喫茶”は、チケットが入手困難なほど中高年を中心に人気

 
 50、60代を中心とした参加者たちの顔の輝きが、“うたごえ喫茶”が始まる前と終わった後では全然違う―。広島市中区のイベントギャラリーで毎月開催される“うたごえ喫茶”の評判を聞き、そこまで人を惹(ひ)きつける講師・大坪みきえさんの魅力とは何なのだろうと、興味津々に話をうかがいました。


 「“うたごえ喫茶”のおかげで、どんどん人との出会いが広がっていくのが一番うれしいです。私には、来られるみなさんが先生に見えるのよ」と大らかな笑顔で迎えてくれた大坪さんは、メッシュを入れたヘアスタイルに、自ら着物をリメークしたというステキなジャケット姿で登場。ステージ衣装のほとんどが手作りというほど、大の針仕事好きなのだとか。


 そんな大坪さんの歌手デビューはなんと11歳。歌の好きな大坪さんに、もっと歌を勉強させてあげたいと、家族ごと東京に引っ越したというから驚きです。「うたのおばさん」として有名な安西愛子さんに師事し、そのままプロの童謡歌手になりました。

 
「そのころから私の声はとても低く、ほかの子から“変な声だ”と言われたことがありました。でも、そのとき安西先生が“みきえちゃんの声は、これからお母さんのような優しい声になって、みんなを幸せにする声なんだよ”と言ってくれたのです。その一言がなかったら、歌を続けていなかったかも知れません」


 今では、その温かなアルトの声と、いつ誰にでも自然体で接する人柄が、人々を魅了してやみません。たくさんのコンサートで人々を感動させてきた大坪さんですが、「やはり以前のようには声が出なくなってきました。でも本来歌は楽しむもの。今度は皆さんに歌ってもらい、心から楽しんでほしいと思います」と、“うたごえ喫茶”に想(おも)いを込めます。


 4月から東京に居を移す大坪さんですが、広島での“うたごえ喫茶”は継続します。その輪はまだまだ広がり続けるに違いありません。
 

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提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2007年2月24日号掲載)