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従業員が交通事故でけが
会社に損害が出たが・・・
相談者/62歳(男性)【Vol.39】
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弁護士 山下江さん
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Q 私は薬を配置販売する会社を営んでいます。先日、ある従業員が交通事故で大けがをし、担当地区を回れなくなり、そのため会社の利益が120万円も落ちました。その担当者は20年間、一人でその地区を担当しており、代わりの従業員もいない状態です。会社として、交通事故の加害者に対して、利益が減じた分の120万円の損害を賠償請求しようと思うのですが、可能でしょうか。
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A まず、賠償請求は無理と考えてください。従業員が交通事故で会社を休むことで会社が損害を被っても、原則として、会社は交通事故の加害者に対し損害賠償できないのが裁判所の判断です。
裁判所は、あなたのような事例について、事業の経営者は従業員が交通事故や病気、不時の災害を受けても営業に支障がないように対策をとっておくべきで、従業員に代替性がないことをもって会社の損害と交通事故との因果関係を認めることはできないと、判決で述べています。
経営者にはいささか酷(こく)ですが、日ごろから会社経営に関して危機管理をしておくべきでしょう。
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Q 例外はないのですか。例外があるとしたら、会社の損害を交通事故の加害者に請求できるのは、どんな場合でしょうか。
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A 裁判所は、会社の経営者(従業員ではなく)が交通事故で休業せざるを得ず、会社に損害を与えた場合について、その会社が法人とは名ばかりの個人会社であり、実権が経営者個人に集中し、会社の機関としての代替性がなく、経済的に個人と会社が一体の関係にある場合に限り、会社は加害者に対し会社の損害について損害賠償請求ができると判断しています。
ただしこの場合でも、会社が被った損害額の算定には、利益の減少のうちどの程度が交通事故の被害によるものなのかの判断が必要です。ですから、損害金の算定などについて、困難を伴うことも多いかと思います。
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| 広島弁護士会所属。広島市中区 山下江(やましたこう)法律事務所 |
提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2011年9月10日号掲載)
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http://www.law-yamashita.com/
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