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知って撃退“メタボ” プリント メール

 今や一般的な言葉となった「メタボリックシンドローム」。40~74歳でその疑いがある、または予備軍は、男性は2人に1人、女性は5人に1人(※)。4月からは“メタボ”抑制対策の特定健康診査もスタートし、ますます関心が高まっています。もはや人ごとではない今、あらためて“メタボ”についておさらいし、日常生活を見直してみませんか。広島市医師会理事の大久保雅通さんにお話を聞きました。※平成18年、厚生労働省国民健康・栄養調査発表
(文/松浦啓子、イラスト/銀杏早苗)

取材協力/内科医
広島市医師会理事
大久保雅通さん

Q

肥満とメタボリックシンドロームは違う?

 肥満度を測る目安に、身長と体重から算出するBMI値があります。しかし、これだけでは分からないのが脂肪の付き方。
 脂肪には大きく分けて皮下脂肪と内臓脂肪があります。皮下脂肪は、太ももなどボディーラインの崩れにつながると気にする人もいますが、健康にはさほど大きな問題はありません。
 一方、体に影響を及ぼすのが内臓脂肪。主に腸の周辺にたまりメタボリックシンドロームに大きくかかわってくる脂肪です。内臓脂肪が100cm3以上になると動脈硬化などを発症する可能性が高まるといわれています。
 内臓脂肪量を判断する目安として一番簡単な方法が、ウエストの測定。下のイラストを参考に測ってみてください。
 そして、右下の表の条件に3つ以上該当している状態が「メタボリックシンドローム」。さらに条件にすべて該当する人は、狭心症や心筋梗塞(こうそく)といった冠動脈疾患の危険度が通常の30倍といわれています。メタボリックシンドロームとは、単に肥満の状態や病気そのものを指すのではなく、病気になるリスクが高い、危険信号の状態を示しているのです。

Q

内臓脂肪はなぜいけない?

 脂肪細胞には、体の働きにかかわるさまざまなホルモンを分泌する役割もあります。しかし、内臓脂肪が増え過ぎると、体に必要なホルモンが減り、悪影響を与えるホルモンの分泌が促進されてしまいます。
 例えば、アディポネクチンというホルモン。血管の傷を修復して動脈硬化を防ぐものですが、内臓脂肪が増えるたびに分泌されにくくなり、悪玉のホルモンが増加します。こうして血管の中が傷ついたり詰まりやすくなっていくものと考えられます。
 このようなホルモン分泌の乱れが動脈硬化をはじめ、脳血管疾患、虚血性心疾患、糖尿病などの病気を招いていきます。

 

Q

簡単にやせて、“メタボ”改善できるダイエット方法はあるの?

 同じ果物だけを食べる単品ダイエットや炭水化物など特定の食品を抜くといった、特殊な方法を雑誌やテレビ番組などでよく目にします。効果がないとは言いませんが、栄養の偏りやリバウンドの心配もあり、万人には薦められません。残念ながら、誰もがすぐ結果が出る「これが決め手!」という方法がないのが現状です。
 減量は1カ月に2、3kgを目安に、体重だけでなく内臓脂肪を減らしていくことが肝心です。食事に気を付け、意識して運動することが、一番効果的と言えるでしょう。
 食事については1日の必要摂取エネルギー〔身長(m)×身長(m)×22〕×25~30kcalを目安に。「腹八分目」で、3食規則正しく、バランスよく食べることを心掛けましょう。食べた物を書き出しておくのも判断材料になります。
 運動に関しては、とにかく続けることを目標に。手っ取り早いのはやはりウオーキング。脂肪100g当たりのエネルギー量は約700kcalあり、120分程度のウオーキングで消費するエネルギー量に相当します。まずは1日20分程度から始め、徐々に長くしていきましょう。歩くほどにHDL(善玉)コレステロールが増えるというデータも出ています。万歩計を使うのもお薦めです。

生活習慣見直しチェック



提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2008年1月26日号掲載)