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ぶら~り岡山  No.92 プリント メール
日本の原風景“百選”の棚田 山里に広がるふるさとの宝
 県内各地の水田ではすっかり田植えも終わり、数十㎝に育った稲が水面に影を映しながらそよそよと風に揺れています。後世に伝えたい日本の原風景、棚田。この時期ならではの田園美を求めて、「日本の棚田百選」に選ばれている美咲町大垪和(おおはが)西地区の棚田を訪ねてみました。(リポーター・鈴木富美子)

美咲町大垪和西の丘陵地 すり鉢状に大小850枚


溝口清志さん・淳子さん
夫妻

 岡山県のほぼ中央に位置し、豊かな自然に恵まれた美咲町。中でも大垪和西地区は標高約400mの丘陵地で、約42 haの土地に大小約850枚もの棚田が広がっています。平成11年に農林水産省の「日本の棚田百選」に認定。棚田のあぜがすり鉢状に幾重にも連なり、“緑の芸術”を見ているかのような美しさです。

 地区の農家は高齢化し、担い手も不足していますが、四季折々の魅力あふれる風景を求め、近年、観光客やカメラマン、また農作業を支援する人たちも増えてきました。

 美咲町棚田保存地区連絡協議会会長の溝口清志さんと妻の淳子さんは「棚田は代々地域の人たちが知恵を絞り、力を合わせて開いてきたもの。おいしいお米を作り出すのはもちろん、洪水防止や景観保全などさまざまな役割も果たしています。ふるさとの宝ともいうべきこの棚田をぜひ守り残していきたい」と声をそろえます。

 町では、田植えや稲刈り、草刈りなどを手伝うボランティアを募り、岡山・倉敷など県南からの参加者で「棚田保全支援隊」が発足。隊員の中から棚田のオーナーになる人も出てきています。

 「少しでも多くの人に関心を持ってもらい、田んぼの面白さを味わってほしいですし、地域でのふれあいを楽しんでもらいたいですね」と溝口さん夫妻。訪ねた人が必ずもらす「いいところだなあ」という感嘆の声を支えに、今日も農作業が続きます。

▼0868(66)1118。美咲町産業観光課

棚田 雪の棚田
すり鉢状に連なる見事な棚田の景観
冬でも雪が積もるとこの美しさ
(撮影=池葉須稔夫さん)

周辺スポット情報
棚田のそば屋「紅(あか)そば亭」
 オープンは平成15年。店名の通り、地場産の紅そば粉を使った〝ひきたて・打ちたて・ゆがきたて〟のそばが大人気。口コミで広がり京阪神から、また、週末は客席12席の店に昼間だけで150人もの来客があることも。メニューは、かけそばの「棚田そば」、地元境地区の味を再現した「境そば」、豊かなコシと香りの「十割そば」など。そば打ち体験も予約で受け付け。素朴で温かい地元のもてなし満載のそば処。
▶0868(68)0661 午前11時~午後3時営業、水曜休み
十割そば 紅そば亭
通には十割そば(700円) 地産地消のそば処
つがいの白鳥が泳ぐ滝谷池
 紅そば亭から大垪和西地区棚田へ向かう途中にある水辺のスポット。桜と釣りのちょっとした名所。「さくらちゃん」「たきちゃん」と名付けられたつがいの白鳥が仲良く湖面を泳ぐ姿が見られ、美しい緑に囲まれて安らげる場所。季節の野鳥の声を聞きながら、のんびりと池の周りを散策できる自然公園。


桜と釣りのスポット 白鳥
桜と釣りのスポット 白鳥が人気者



提供:岡山リビング新聞社
(「リビングおかやま・くらしき」2008年6月28日号掲載)