まなぼうネット

「誤解だらけの漢方薬」 プリント メール
漢方を知ってるつもりのあなたに読んでほしい 新刊・漢方読本 「誤解だらけの漢方薬」 県下主要書店で発売中

 岡山リビング新聞社は3月3日(木)、「誤解だらけの漢方薬」を出版しました。著者は「リビングくらしき」に、創刊以来25年にわたって連載コラムを執筆していただいている、漢方専門「寿元堂薬局」の北山進三さん。なぜこの本を出そうと思ったのか、その思いをお聞きしました。

北山進三
 昭和23年岡山県倉敷市生まれ。京都薬科大学を卒業後、漢方専門問屋に勤務。漢方の伝統を受け継ぐ柴田良治先生に師事。昭和51年、漢方専門北山漢方薬局(現 寿元堂薬局)を開設。
 「リビングくらしき」に漢方の連載コラムを開始。25年間執筆を続け、現在も「続・陰陽虚実」として継続中。平成元年、 平成を代表する漢方処方集「黙堂柴田良治処方集」を編集。平成 4年、漢方研究会「黙堂会」理事長。
    http://www.jugendo.co.jp/
─本が出版になって今のご感想は?

  本作りがこんなに大変とは…。正直、精も根も尽き果てた、というほど疲れました。疲れに効果のある漢方薬を毎日飲んでいたほどです(笑)。以前、専門書を編集した経験はあるのですが、今回はとにかく多くの人に読んでほしいという願いから、文章を分かりやすくするのに苦労しました。


─本書から、漢方に対する熱い思いが伝わってきます。

   実は、私は漢方を信用していなかったんですよ。私は薬局の三男坊として育ったので、薬自体は身近でしたが、「漢方薬は非科学的」という印象しか持っていなかったんです。父から勧められて漢方薬問屋に就職した当初も「なんとか早く父を納得させて、漢方から足を洗いたい」などと考えていたほどです。


─そんな考えだったのに、何がきっかけでこの世界で生きることに?
   就職して数カ月がたったころ、湿疹(しっしん)が治らなかったことがありました。市販の薬を1カ月間飲んでもよくならず、仕方なく見よう見まねで生薬(しょうやく)を組み合わせて漢方薬を作り飲んでみたら、なんと2時間弱で湿疹がほぼ治ったのです。その後も、偶然とは思えない出来事を体験し、漢方の面白さにはまっていきました。

─本を書いた動機は?

   漢方薬がこれだけ普及している一方で、世の中にあふれている情報は誤解だらけです。ほとんどの人が、漢方とはこんなもの、というイメージを持って漢方を分かったつもりになっていますが、中味はでたらめです。

 例えば「風邪なら葛根湯」というのが常識になりつつありますが、漢方の考え方には実証と虚証があり、葛根湯は実証の風邪薬ですから、誰でもいつでも葛根湯がいいわけではないのです。そしてこれはほんの一例にすぎません。

 今のままだと伝統的な漢方が消えてしまうと危惧(きぐ)しています。一般の人はもちろんのこと、漢方薬を扱っている人の中にもよく知らない人がいるのが現実です。知らなければ効き目を引き出すことができないし、副作用が出ることもある。ですから、一人でも多くの人に本当の漢方を知ってほしいというのが最大の動機ですね。
─どうすれば伝統を復活できるのでしょうか。

   漢方は、「傷寒論(しょうかんろん)」や「万病回春(まんびょうかいしゅん)」といった中国の古典や、「方彙口訣(ほういくけつ)」「方函口訣(ほうかんくけつ)」などをはじめとする日本の古典から学ぶことができます。私は幸いにも修行中に漢方の伝統を受け継いだ先生方と出会うことができ、重要な古典を学ぶ機会に恵まれました。若いころはそれこそ本がぼろぼろになるまで読み込んだものです。その後、古典のエキスが詰まった「黙堂柴田良治処方集」を編集し、〝漢方の古典には先人の膨大な知恵が詰まっている〟と思い知りました。今なお、数百冊の蔵書の中から調べものをすることが少なくありません。伝統を復活させるためには古典から学べ、というのが私の考えです。
─西洋医学と漢方とどちらが優れていると思いますか。

   体の調子の悪い局所を見つけて治す西洋医学の手法と、体全体を整えていく漢方の手法を比べると、どちらにも長所と短所があり、どちらが優れているとは言えません。それぞれの特徴を生かしていけばよいだけです。

 本来の漢方は、非常にややこしく複雑で、理屈では割り切れないものです。だからといって、理屈で筋が通り、科学的に説明できる西洋医学がすべての病気において優れているわけではありません。本来の漢方の伝統が復活すれば、西洋医学では難しい病気にもっと漢方が対応できるようになり、今よりもっと多くの病気の人に漢方が役に立つはずです。そのような時代にするためにも本物の漢方を伝え、広めていきたいと考えています。
このほど、岡山リビング新聞社が出版した「誤解だらけの漢方薬」は、「本物の漢方が消えていく」「世の中に氾濫(はんらん)している漢方の情報は誤解だらけ…」と危機感を募らせた北山進三さんが、漢方の伝統を絶やしたくない一心で書き上げた漢方読本です。これを読めば、今までの誤解が解け、「本物の漢方とは何ぞや」が理解できるはず。

また、月経痛、不妊症、冷え症、皮膚病、関節リウマチ、耳鳴り、健忘症、心の病気…など、漢方で治りやすい病気と処方例についても紹介しているので、病気で悩んでいる人にも読んでほしい一冊。古典や処方名にはすべてルビがふってあり、初心者にも分かりやすい一般書です。
内容から一部抜粋
・漢方は「中国の医学」ではなく「日本の医学」!
・効果の出やすい漢方薬の剤型は?
・「薬を効かせる」のは漢方家の腕次第
・「風邪なら葛根湯」は大間違い
・漢方は一人一人に合わせて薬を選ぶ
・漢方の古典は知識の宝庫
・生薬を加減するだけで効果が劇的に変わる
・日本で消費されている漢方薬の大半がインスタント
著者 北山進三 定価 1365円(税込み)
発行 岡山リビング新聞社 サイズ 四六版227頁

》》》 お求めは、郵便局備え付けの振替用紙でどうぞ 《《《

 通信欄には住所、氏名、電話番号、希望冊数、書籍代を明記してください。
 【例】1冊ご注文の場合 1,365円+送料200円=1,565円
 送料は2冊まで200円。返品不可。
 振替口座=01300―0―77692
 口座名義=㈱岡山リビング新聞社
 弊社での入金確認後、メール便で発送します。入金日から約1週間でお届け。


提供:岡山リビング新聞社